宅建を学ぶ前に持っていたイメージと、実際に始めて感じた違い

宅建

簿記2級を取得したあと、私は次の資格として宅建に挑戦することにしました。
2026年7月現在、10月の宅建試験に向けて学習を続けています。

宅建の勉強を始める前は、正直なところ、簿記よりも取り組みやすいのではないかと思っていました。宅建は四肢択一式の試験です。

簿記のように、仕訳を積み重ね、最後に金額を合わせるような問題は基本的にありません。
簿記2級で最後まで計算ミスに苦しめられた私にとって、これはかなり大きな違いでした。

ところが、実際に宅建を学び始めてみると、簿記とはまったく別の難しさがあることに気づきます。
少し宅建を甘く見ていたかもしれません。

簿記2級では最後まで計算ミスに苦しんだ

簿記2級の学習では、最初こそ借方と貸方の考え方に苦戦しました。
それでも問題演習を重ねていくうちに、仕訳そのものには少しずつ慣れていきました。

本試験が近づく頃には、論点をまったく理解できないというよりも、あとは問題を解いて精度を高めていく段階に入っていたと思います。

ただ、最後までなくならなかったのが計算ミスです。
途中の数字を写し間違える。
足し算や引き算を間違える。
正しい仕訳を切っているのに、最後の集計で数字が合わなくなる。

考え方は分かっているのに、計算ミスで点数を落とすことが何度もありました。

本試験では、運よく大きな計算ミスはそれほど起こらず、2026年6月に簿記2級へ合格できました。
それでも、試験が終わるまでは、理解不足より計算ミスの方が怖かったくらいです。

宅建は選択肢問題だから取り組みやすいと思った

その点、宅建は選択肢の中から正しいもの、あるいは誤っているものを選ぶ試験です。

もちろん、税金など一部に数字を扱う論点はありますが、簿記のように長い計算過程を積み重ねる問題が中心ではありません。

計算ミスに悩まされてきた私にとっては、
「宅建の方が自分にはやりやすいかもしれない」
と感じました。

仕訳を書き、金額を計算し、最後まで数字を合わせる必要がない。
覚えた知識を使って選択肢を判断すればよい。
学習を始めた当初は、簿記よりも少し気楽に考えていたのです。

しかし、宅建の面倒くささは、計算とは別のところにありました。

法律の文章が、とにかく頭に入りにくい

宅建の勉強で最初に戸惑ったのが、民法をはじめとする法律関係の文章です。
これが、とにかく頭に入りにくい。。。。
一文を読んでも、誰が誰に対して何を主張しているのか、途中で分からなくなることがあります。

登場人物の関係を整理しながら読んでいるうちに、文章の最初の方を忘れてしまうことも珍しくありません。

普段の会話や一般的な文章であれば、もう少し素直な表現にできるのではないかと思うこともあります。

しかし、法律では条件や例外を正確に表現する必要があるため、どうしても文章が複雑になります。

「原則としてこうなる。ただし、この条件では例外となる。さらに、相手方が事情を知っていた場合は……」

というように、条件が次々と重なっていきます。

選択肢問題なので計算は少ないものの、文章の意味を正確に読み取れなければ答えを選べません。
宅建では数字を間違えない力とは別に、複雑な文章を丁寧に読み解く力が求められるのだと感じています。(行政書士の方がさらに難しいのかもしれませんが。。。)

特許を読むときの感覚に少し似ている

私は製造業の技術職として働いているため、仕事で特許を読むことがあります。

特許の文章も、決して読みやすいものではありません。
日常では使わない表現が多く、一文が長いうえに、何を説明しているのかをつかむまで時間がかかります。

宅建の法律文章を読んでいるとき、私は特許を読んでいるときの感覚を思い出しました。
もちろん、特許と民法では書かれている内容も目的も違います。

ただ、
「日本語で書いてあるはずなのに、なぜか素直に頭へ入ってこない」
という感覚はよく似ています。

特許の場合も、最初から文章だけを追いかけるより、図面や発明の構成を整理してから読む方が理解しやすくなります。

宅建の民法でも同じように、登場人物や権利関係を図にしながら考えた方が、文章だけを読むより理解しやすいと感じています。

売主は誰なのか。
買主は誰なのか。
第三者はどの立場なのか。
誰が善意で、誰が悪意なのか。

こうした関係を簡単に書き出すだけでも、問題文の見え方が少し変わります。

簿記とは別方向の難しさがあった

簿記では、借方と貸方に慣れ、仕訳のルールを身につけた後は、問題演習を重ねることで少しずつ解けるようになりました。

一方、宅建では、知識を覚えるだけでなく、文章の条件を正確に読み取らなければなりません。
一つの単語を見落とすだけで、正誤が逆になることもあります。

「必ず」「直ちに」「原則として」「正当な理由なく」といった表現にも注意が必要です。
簿記では計算ミスに悩まされましたが、宅建では読み違いや条件の見落としに悩まされそうです。

どちらも簡単ではありません。
ただ、難しさの方向がまったく違います。

簿記は、会計特有の考え方と計算処理に慣れる必要がありました。
宅建は、法律特有の文章や例外の多さに慣れる必要があります。

資格が変われば、求められる頭の使い方も変わるのだと実感しています。

少し宅建を甘く見ていた

宅建の勉強を始める前は、選択肢問題で計算も少ないため、簿記よりは進めやすいだろうと思っていました。

実際、計算ミスに対する不安が少ない点では、私にとって取り組みやすい部分もあります。
しかし、その代わりに、法律文章を読み解く難しさがありました。
宅建は、単純に用語を暗記すれば解ける試験ではありません。

似たような制度の違いを整理し、原則と例外を区別し、問題文の条件に当てはめる必要があります。
少し宅建をなめていたな、と反省しています。

とはいえ、まだ2026年7月です。
10月の試験までは、もう少し時間があります。

現時点で法律の文章が頭に入りにくいからといって、自分には向いていないと判断する必要はないでしょう。
簿記でも、最初は借方と貸方がなかなか理解できませんでした。

それでも問題演習を繰り返すうちに、少しずつ考え方に慣れていきました。
宅建についても、おそらく同じです。

法律特有の文章に触れ、何度も過去問を解き、間違えた理由を確認する。
その繰り返しによって、少しずつ読めるようになるのだと思います。

資格ごとに違う「慣れ」が必要なのかもしれない

簿記と宅建を続けて学んで感じるのは、資格ごとに必要な「慣れ」があるということです。
簿記では、借方・貸方や仕訳の型に慣れる必要がありました。

宅建では、法律文章の読み方や、原則と例外の整理に慣れる必要があります。
初めて触れる分野が、すぐに頭へ入らないのは当然なのかもしれません。

理系だから法律が苦手だと決めつける必要もなければ、選択肢問題だから簡単だと考えるべきでもありませんでした。

簿記とはまた別の難しさを感じる今日この頃ですが、それも新しい分野を学んでいる証拠だと思っています。

10月の試験まで、残された時間を大切にしながら、引き続き学習を続けていきます。

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